今週の一冊
【フレンチの王道 シェ・イノの流儀】
東京・京橋のフレンチの名店である『シェ・イノ』のオーナーシェフ
井上旭の一冊。
まだ日本人がフランス料理を
知らなかった頃に、
21歳の若さで東欧。
スイス、ドイツ、フランス、ベルギーを経て、
フランスの三ツ星レストラン『トロワグロ』、パリの『マキシム』で修業。
ソースの神様、ジャン・トロワグロから伝授された味を井上は今日も守り続けている。
ルセット(レシピ)は文字で覚えるのではなく、師の映像で覚える。
現代の下の肥えた客を惹きつけ続ける超一流の秘密を明かす。
飲食業界者だけでなく、働く全ての人への
ヒントの詰まった至極の一冊。
“写真はイメージ”
《ピックアップフレーズ》
・自らの知識を豊かにし、その芸術を高めるという
共通の目的に向かって共に歩む
料理人にとって国境は無い。
・フランスも日本も、新しいも古いもない。
問われるのはその料理が美味しいか否かだけ。
常に技術を磨き続け、
新しい料理、驚きの味覚、
より深い味わいを求める姿勢があるかないかだけ。
・フランス料理の神髄とは何か。
美味しいは当たり前。それは「味」があるだけ。
素晴らしい料理にはそこに人間性を加味した
「味わい」がなければいけません。
お客様の食欲と味覚を満たしているだけではフランス料理とは呼べないのです。
・料理とは、
「材料」の「理(ことわり)」と書きます。
自然からの恵みである「素材」を「理」通りに調理していくことにこそ
料理人の極意がある。
フレンチの王道 シェ・イノの流儀 (文春新書)