旅先や旅路での読書の時間は有意義な時間をより特別なものにしてくれますよね。わくわくしたり、涙したり、新たな価値観に触れ感性が磨かれますよね。あなたにとって新たな世界を演出してくれるそんな一冊を紹介します。
BOOK PRESENTER
『旅屋』おかえり 原田マハ
【要約】
売れないタレント、〝おかえり〟こと丘えりかは、「ちょびっ旅」という番組で旅をするタレントとして活動していた。思わぬ放送事故により、番組が打ち切りとなり途方にくれるおかえりの元へ、ある女性からの依頼があった。それは「ALSという病気により動けなくなってしまった娘の為に旅に出てほしい」という視聴者からのお願いだった。それ以来、「旅屋」としてビジネス活動を始めた。旅をして、そこで出会った人々を笑顔に変えていくおかえりは、ただただ、旅をすることが大好きだった。
【書評】
おかえりって名前の略やったんか!ってゆうのがまず読み始めに思ったこと笑
売れないタレント、番組の打ち切り、実家には帰れない、などと暗い雰囲気で始まるのも束の間、「旅」を愛するおかえりの意志の強さに女性として憧れました。心があったまるというのはまさにこうゆうことなんだなと思えるほど。それで、この旅をビジネスにする話で思い出したのですが、みなさん「ウナギトラベル」を知っていますか?実際の会社なのですが、ある一人の女性が旅に行けなくても行けない人の代わりに旅をするビジネスです。その際、依頼主の思い出の〝ぬいぐるみ〟を同行させて、写真をとってSNSに載せるというものです。最近読んだ、落合さんの『働き方5.0』にウナギトラベルについて載っていて、印象深く覚えていました。本書、まさにウナギトラベルやん!おかえりは、ぬいぐるみの写真の代わりに〝成果物〟を持って帰ってくることで旅にでた証とするのですが、その成果物にも、依頼主の思いが込められていて感動的でした。時代によって、人が求める物って変わってくるんだなぁとしみじみ。旅を仕事にするって面白いよね!
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